サステナブルな漁業を目指す取り組み

ツキヒガイを守り育て、サステナブルな漁業と地方創生を目指す若者漁師!




東シナ海に面する鹿児島県日置市に所在する「吹上浜」。
日本三大砂丘の一つでもあり、日本渚百選に選ばれるほど
日本の原風景と呼べるほど美しい場所です。

そこで育つのが「月日貝(ツキヒガイ)」。
表が「太陽(日)」のような緋色、裏が「月」のように白い ことから「月日貝(ツキヒガイ)」と呼ばれます。身は貝柱が大きくて甘みと旨みがとっても強く、昔から地元で人気があり慣れ親しまれています。

このツキヒガイは江口漁業協同組合や日置市にとって、経済的にも地域社会的にも、
とても大切な水産物である一方、その漁獲量はピーク時の約51%まで減少しています。
江口漁業協同組合では昔から真鯛やシラスを主に漁獲してきましたが、
真鯛の漁獲量もピーク時の約60%まで減少、特にシラスはピーク時の約5%まで漁獲量は激減しています。
真鯛やシラスに比べて単価の高いツキヒガイは、地域や漁協の存続がかかっている
守るべき水産物なのです。

そこで佐々(さっさ)祐一さんをはじめとする地域の若手漁師たちが立ちあがりました。「吹上浜の未来を考える漁業者たち」として地域と漁業のサステナビリティのために活動をしています。

これまで漁協では自主的に禁漁期や、操業時間・水揚げ量・サイズにルールをもうけるなどしていますが、その組織のリーダーである佐々さんは漁業者にはまだまだできることがあると話します。

「ツキヒガイは生態自体がまだ謎に包まれている。海の中にどれだけいるのかもわかっていない。どうしたらツキヒガイ漁がサステナブルになるのか、まずは知ることが必要。」

佐々さん達は、鹿児島大学や「いおワールドかごしま水族館」などの協力を得て、
ツキヒガイの生態を研究し、水族館で貝がどのように生まれ、育つのかを調べてもらったり、
カメラで海底の様子を撮影し、海の中の貝の状況を調べたりしています。

サステナブルなツキヒガイ漁業を実現することは地域や漁業そして私たちの当たり前の生活を持続するために必要不可欠な取り組みなのです。そのために、このように漁業者自ら立ち上がり地域関係者と連携し自分たちの海を守る取り組みとして生物調査・モニタリング・自主的な管理を行うなど様々な活動を行っています。

私たち消費者が、このような水産物を食べて応援することは、活動する漁業者の励みになり、生業の支えになり、そしてこのような取り組みをしたいと思う漁業者が増え、海と漁業のサステナビリティを実現するための好循環を生み出すことができると考えています。

佐々 祐一さん

神奈川県横浜市で育ち、アメリカの大学を卒業した後、関東で経営コンサルタントや外資系金融勤務を経て漁師に。
昔から大好きだった海の仕事がしたい!と、経験なしでも手厚い受け入れ体制があった日置市に家族で移住し、3年間の見習い期間を経て2020年に独立。
今は海の目の前に済み、元々水産業に従事していたお父さんと一緒に漁に出ています。

ツキヒガイについて

生息域:九州から房総半島周辺。
    水深10〜100mの砂地に生息。
資源量:不明
漁期(江口漁協):9月から3月

江口浜はここ!